Istanbul Aviation Museum, Turkey

親日的な国として知られるトルコは東ヨーロッパと西アジアにまたがる国で、古代ギリシャ、ペルシャ帝国、古代ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国との文化的な結びつきがあり、観光的な見どころの多さと物価の安さから年間8万人(全世界から3900万人/2019年統計)を超える日本からの観光客が訪れる人気がある国の代表でもあります。ボスポラス海峡に面した国際都市イスタンブールには,旧アタチュルク国際空港(2019年4月より新イスタンブール空港へ移転)に併設するイスタンブール航空博物館/トルコ空軍博物館(トルコ語:HavacılıkMüzesi)があります。 この博物館は、トルコ空軍が所有および運営する軍用機の展示を中心にした航空博物館であり、イスタンブール市内から公共交通機関を利用して40分程でアクセスが可能です。 今回は国際空港が移転した後のイスタンブール航空博物館レポートをお届けいたします。


航空博物館設立までの歴史的な背景

イスタンブール航空博物館/トルコ空軍博物館には、トルコ空軍が使用したさまざまな戦闘機、ヘリコプター、武器だけでなく、民間航空輸送や、オスマン帝国時代から始まるトルコの航空史に携わる展示も多数見学することができます。 トルコにおける航空博物館の源は第一次世界大戦の終わり、 1912年から押収された戦利品としての航空機の収集が始まりと言われております。

第二次大戦後15年経過した1960年、トルコ空軍司令部のイルファンタンセルの令によりトルコに航空博物館を建設するというアイデアが提起され、その後1966年には、航空博物館設立のための組織が編成され、トルコで最初の航空博物館が1971年にイズミール クマオバシ(İzmir-Cumaovası)の空港に開設されました。


より魅了的な航空博物館を建設

しかし、航空博物館が開設した後もいろいろな障害が待ち受けておりました。 第一に挙げれてたのは、既存の場所(イズミール)では、都市中心部からの距離と交通の不便さから、期待されたほどの訪問者を引き付けることが出来ませんでした。さらに、当該空港の滑走路を修復し、空軍と民間航空の訓練に使用することを決定しましたが、地域住民との間では「騒音問題」や「公害問題」などを引き起こすことになり、 結果として住宅が密集している環境にも配慮し、航空博物館をより「適切な場所」に移動することが検討されました。1978年までの7年間はイズミールクマオバシで航空博物館の運営は継続されましたが、最終的には博物館を空軍士官学校の近くのイスタンブール イェシルキョイ (İstanbul-Yeşilköy)の空軍基地に隣接する地域に移転する決定が下されました。これにより、先の博物館で課題であった訪問者の増加と展示機メンテナンスの利便性が格段に向上しました。

イスタンブール航空博物館/トルコ空軍博物館(トルコ語:HavacılıkMüzesi)の建設は1977年に着工され、6年後の1983年に完成しました。 博物館の敷地面積は65,000 m2を占め、広大な野外展示エリア、そして屋内展示館の建設は、ミマールシナン大学の技術スタッフと専門家によって行われました。1985年10月16日にトルコ空軍の司令官ハリル・ゼーザー将軍によって新しい時代の航空博物館としてスタートを切ることになり今日に至っております。


軍用機マニアも脱帽

豊富なコレクションを所有しているこの博物館は、軍用機が中心となり常時60機の航空機が各年代別に展示されている。 今回はその中でもトルコ空軍で運用された数々の機体から特徴的な航空機を紹介していきます。


第一世代ジェット戦闘/練習機

1940年代に登場した黎明期の亜音速ジェット機のコーナーがあり、トルコ空軍がジェット化に備えた初期の直線翼であるLockheed RT-33A Shooting Starから後退翼であるCanadair CL-13 Sabre-2、そして偵察用途として活躍したRepublic RF-84F/ Thunderflashと戦闘爆撃機として運用されたF-84F/Thunderstreak(後退翼)などの戦闘/偵察機が展示されています。


第二世代ジェット戦闘/練習機

1950年代の登場した初期の超音速機の出現と共に第二世代のジェット時代を迎え、1960年代までの戦闘機がこれに分類されます。 この博物館で特に注目を集めるのが史上初の実用超音速ジェット戦闘機North American Super Sabre F-100です。トルコ空軍では1958年から運用を開始したF-100C/D型はキプロス紛争に投入されて対地攻撃に大きな力を発揮しました。その後、アメリカ空軍およびデンマーク空軍を退役した機体の譲渡を受け、最終的な受領機数は310機に達し、1980年代初頭まで使用されました。また、同じ時期に導入されたLockheed F-104 Star Fighterや 米国産戦闘機では珍しいデルタ翼のConvair F-102 Delta Daggerなども同じエリアに展示されています。


第三世代ジェット戦闘/練習機

1960年代に登場した超音速ジェット機が該当し、第二世代の航空機の能力に加えて、マルチロール、電波ホーミングミサイル搭載能力、夜間戦闘能力などを有した戦闘機群が中心の時代であり、Northrop Corporation F-5A Freedom Fighter, McDonnel F-4F Phantomの機体が展示されています。トルコ空軍ではF-4Eの最新バージョンである2020“ターミネーター(Terminator)”を運用しています。 この機体の特徴はアビオニクス部門にあり、全ての2020には、MFD(マルチファンクションディスプレイ)を標準として搭載し、新しいKaiser El-OP 976広角HUDおよびHOTASシステム、高性能Elta EL / Mなどの多くの新技術が投入され、クラスター爆弾の搭載能力を獲得するなど電子機器類の性能が大幅に向上した機体となっております。


第四世代ジェット戦闘/練習機

戦術航空機としての技術の進歩から1970年代にその概念がうち立てられ、1980年代から運用がされたジェット戦闘機/練習機の一群を指すものです。トルコ空軍ではGeneral Dynamics F-16C Fighting Falconの導入が進められ、C/Dタイプ戦闘機を220機以上運用している。 また、2019年5月にはトルコ空軍の軍事行動能力を高める第五世代次期戦闘機F-35を受け取ったことでも話題となりました。


レシプロ機/大型輸送機

比較的保存状態が良いDouglass C-47A Dakota(6051/YSL-52),Douglass C-54D Skymaster (ETI-683),Vickers 794D Viscount(58-430), Sud-Est SE-210 Caravelle 10B1Rや艦上対潜哨戒機Grumman S-2E Trackerなどが展示されております。S-2Eは1959年5月20日に初飛行したS-2Dのエンジンの強化・換装、爆弾槽の拡大、電子機材の更新、ソノブイ搭載数の増加、主翼・尾翼の拡大などの各部を強化した機体です。


展示館見学

トルコ軍で使われた銃、航空機弾薬、対空砲、航空機エンジン、衣服、メダル、バッジ、記章、帽子カクテル、航空機モデル、戦闘装置、文書等が年代順に展示されています。

見学の中で、空軍のさまざまな時期に着用された飛行服が展示されています。トルコでは最初の飛行士服は緑色のものを着用してました。1933年以降、飛行士は青い服を着用するようになり、その後、フライトスーツやフライトヘルメット、Gスーツなど航空機の変遷に伴って、飛行服も大きく改良されていく過程を学ぶことが出来るようになっております。


立ち寄りたいミュージアムストア

オリジナル航空服、バッグ、キーホルダー、模型やトルコ空軍のパッチやその他多くも航空に関係するギフトを購入することが出来ます。どんなものが販売されているのか?など先ずは覗いてみてください。 元トルコ空軍のF-4パイロットであったアスキーさんがショップの責任者であり、現役時代の写真を見せながら、F-4の操縦エピソードなども聞かせてくれます。

併設のカフェテリアは、博物館が営業している日と時間に営業しています。温かい飲み物と冷たい飲み物のサービスに加えて、スナック、トースト、サンドイッチなど軽い食事もとることが可能です。




訪問のための一般情報


所在地: Yeşilköy Mahallesi,, Eski Havaalanı Caddesi,, 34149 Bakırköy/İstanbul

時間 : 09:00-17:00 **週末と祝日は08:00-18:00

電話 : +90 212 663 24 90

入場料: 10トルコリラ (18歳未満は無料/2019年11月現在)

HP : istanbulmuze.hvkk.tsk.tr


交通 : イスタンブ-ル市内から公共交通機関利用の場合1時間弱。

タクシン広場からタクシー利用の場合は約40分

正門入口にて手荷物検査と入場料を支払い、敷地内の正面には近代的にな資料展示館と屋内展示機が保管されている建物を見ることが出来ます。その右側には軽食などを提供するカフェテリアと空軍のグッズが揃うプロショップが併設されております。

見学と撮影には2時間を費やす価値があります。


◽️掲載誌:月刊航空情報 2020年4月号 / せきれい社


General information for visits


Location: Yeşilköy Mahallesi ,, Eski Havaalanı Caddesi ,, 34149 Bakırköy / İstanbul

Hours: 09: 00-17: 00 ** Weekends and public holidays 08: 00-18: 00

Phone: +90 212 663 24 90

Admission: 10 Turkish lira (free for children under 18 years old / as of November 2019)

HP: istanbulmuze.hvkk.tsk.tr


Transportation: Less than an hour when using public transportation from Istanbul city.

About 40 minutes by taxi from Thaksin Square

At the entrance to the main gate, you can check your baggage and pay the entrance fee, and in front of the site you can see the modern materials exhibition hall and the building where the indoor exhibition machines are stored. On the right side is a cafeteria that offers light meals and a pro shop that sells Air Force goods.

It's worth spending two hours to visit and shoot.


◽️ Magazine: Monthly Aireview April 2020 / Sequireysha Ltd.

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