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Imperial War Museum, Duxford Cambridgeshire, Great Britain

ダックスフォード帝国戦争博物館は航空機ファンであれば誰でも知っている英国・ケンブリッジシャー州のダックスフォードにある航空・戦争博物館である。

ここダックスフォードは第一、二次世界大戦では英国空軍の基地、第二次世界大戦後期にはドイツへの空爆拠点として重要な役割を果たし、その後アメリカ陸軍航空軍 (USAAF) に供与され、1945年12月に英国空軍に返還された歴史をもっている。

その後、保存に向けた動きが活発になり、1976年2月にケンブリッジシャー州議会からの承認が採択され、翌年の1977年に博物館として開館し、2017年には開館40周年を迎える伝統のある航空・戦争博物館である。


圧倒的な航空機の数

古典機からコンコルドまで

ダックスフォード帝国戦争博物館では、第一次・第二次世界大戦で活躍した戦闘機を中心に200機以上の航空機が展示され、飛行可能な航空機をメンテナンスする技術、そしてその規模の大きさに圧倒される。展示ハンガーについては6つの格納庫と米軍館、陸戦館で構成されており、テーマとその時代を担ってきた航空機が展示されている。 もう一つの特徴としてこの戦争博物館では戦後の陸上兵器の見学やダックスフォード航空協会が保管する民間航空機の展示、そして野外展示では第二次世界大戦当時の管制塔が保存され見学も可能である。

航空機が展示されているハンガーを紹介しよう。先ずは民間用の航空機を展示する「British Aircraft collection (Air Space)」、バトル・オブ・ブリテンに参加した航空機に焦点を絞った「Battle of Britain Exhibition」、海軍航空機を扱った「Naval Collection」などのハンガーに分かれている。 陸戦館(Land Warfare Hall)では戦車・大砲・軍用車両や写真記録などを展示しており、ノルマンディー上陸作戦を再現した「Normandy Experience」、日本とのビルマ戦線や太平洋戦線を再現する「'The Forgotten War' Exhibition」など、第一次世界大戦から湾岸戦争まで、英国軍が関与した紛争・戦争に関する展示に分かれている。

1997年、英国を代表する建築家ノーマン・フォスターの設計により開館した在英アメリカ航空博物館 (The American Air Museum In Britain) は、第二次世界大戦中に英国を拠点にした空中戦で命を落としたアメリカ航空兵3万人を記念し建設されたハンガーであり、複葉機や練習機をはじめB-29B-52などの大型機も展示されている。 また、アメリカ国外で唯一ここに展示されているSR-71をはじめとするアメリカ空軍機も展示されている。

入り口に近いAir Space(エアスペース)展示館には、コンコルド、コメットを中心にそして第2次世界大戦で使われたランカスターやスピットファイヤーまで「航空機の近代史」が学べるほどのコレクションがあり、人気のコンコルドは初期のテスト用機でコックピットをはじめ機内の見学も可能である。


Flying Legends 2016

準備はすでに始まっている。

英国の夏、毎年7月に開催されるFlying Legends航空ショー。日本からも毎年多くの大戦機フアンの方が訪れる航空ショーである。飛行可能な航空機が保管されているFlying Aircraftハンガーを訪問すると、両翼が重なるほど密集した状態で航空機が整備されている。航空機の点検は勿論のこと、エンジンのオーバーホールまでをこのハンガーで維持・保管されている。ここに格納されている航空機のほとんどが飛行可能であり、英国国内では5月から始まるテーマ毎の航空ショーに備え、まさに最終の調整をしているところである。今年はFlying Legends 2016が開催される7月には同じ週にAir Tattoo 2016,翌週にファンボローの航空祭が控えている。2週間でまとめて英国の三大航空ショーを見学できるチャンスを掴んでは如何であろうか。


お土産は

ケンブリッジシャー州の空を散歩

ダックスフォード帝国戦争博物館には航空機をコレクションしたプロショップがある。本、写真集からポスター、ポストカード、各種モデルまで揃っており、ここだけで多くの時間を費やすしそうである。 推薦するのは敷地内にあるクラシック・ウィングスの経営する体験飛行アクティビティもあり、ケンブリッジを空の上から散歩することも可能である。クラシック・ウィングスは3月から10月までの毎週末、夏の間は平日も飛行しているので、これからの季節、英国の長い夏の夜を空から楽しむのも一考かもしれない。 日本では決して体感できない、英国ならでは航空機との触れ合いを楽しんでいただき、大きなお土産として持ち帰っていただきたい。

 尚、本誌では全ての写真が掲載できないのは残念であるが、その分、読者の皆さんには英国で開催される航空ショーと一緒に訪問していただきたい航空・戦争博物館である。


訪問のための一般情報


所在地 :Cambridge CB22 4QR United Kingdom

電話番号 :+44 (0) 1223 835 000

開館時間 :夏場(3月中旬から10月下旬)  10:00−18:00

  冬場 (10月下旬から3月中旬) 10:00-16:00

休館日:12月24日、25日、26日

入場料 :大人 £18 子供 £9 【5歳から15歳】

アクセス :ロンドン(キングスクロス駅)からケンブリッジまでは列車で約  45分、ケンブリッジからは路線バスに乗って45分くらい

     (日曜日のバスの本数は少ないのでご注意を)

      博物館から帰るバスの時間を必ずバスの運転手に確認のこと 

      ケンブリッジ駅行き最終バス15:30

列車料金  :片道 £23

路線バスの運賃  :片道 £ 4 (ケンブリッジ駅から往復で購入すると£ 6.40)

レンタカー :高速道路M11(J10出口)からすぐ

  **上記情報は2016年2月現在のもの

航空ショー情報 :Flying Legends 2016 / 2016年7月9日(土曜)-10日(日曜)


◽️掲載誌:航空情報 2016年6月号 / せきれい社


General information for visits


Location: Cambridge CB22 4QR United Kingdom

Phone number: +44 (0) 1223 835 000

Website: http://www.iwm.org.uk/duxfordOpening hours: Summer (mid-March to late October) 10: 00-18: 00

Winter (late October to mid-March) 10: 00-16: 00

Closed days: December 24th, 25th, 26th

Admission: Adults £ 18 Children £ 9 [5 to 15 years old]

Access: Approximately 45 minutes by train from London (King's Cross Station) to Cambridge, and approximately 45 minutes by local bus from Cambridge (Please note that the number of buses on Sunday is small)

Be sure to check with the bus driver about the time of the bus returning from the museum.

Last bus for Cambridge Station 15:30

Train fare: £ 23 one way

Route bus fare: £ 4 one way (£ 6.40 for round trip purchase from Cambridge Station)

Rent-a-car: Immediately from the highway M11 (J10 exit)

The above information is as of February 2016

Air Show Information: Flying Legends 2016 / Saturday, July 9-10, Sunday, July 10, 2016


◽️ Published Magazine: Aireview June 2016 / Squireysha Ltd.

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